みなさんは、これらを『やさしい日本語』でちゃんと説明できますか?
「あげる」「もらう」「くれる」の違い
「ご近所」の範囲
「スマホ」「ガラケー」「ケイタイ」
こうしたことを勉強している場所があります。
8月18日、箕面市国際交流協会が行う「萱野にほんご」を見学してきました。
「萱野にほんご」は、地域に定住している外国人が、日本で暮らすのに必要な日本語や、仕事や公の場で使える敬語表現などを学ぶ場です。
現在、ここに日本語を学びに来ている人は14人で、アジア系、欧米系、様々な国の方々です。日本語を教えているのは、日本語指導経験のあるボランティアが7人で、学習内容は学ぶ人のレベルに合わせて、初級から中級と様々です。
この「萱野にほんご」は、単に日本語を学ぶということだけではなく、生活の中での困りごと(たとえば、行政からの通知文が難しかったり、日本の学校では子どもがどんな風に過ごしているのかという、文化や感覚的なこと)、仕事や対人関係でのコミュニケーション上の相談など、地域に住む外国人たちの暮らしを丁寧にサポートされています。
ボランティアの方々にお話しを伺うと、ご自身も外国暮らしで助けてもらった経験などがあり、「どうしたらより良く支援できるか」「なるべく自然な日本語が話せるように」「居場所となれるように」と、とにかく親身に寄り添う温かい気持ちが伝わってきました。
ここに日本語を学びに来られている人たちも、そのような気持ちで向き合ってくれるボランティアさんたちに信頼を寄せているのでしょう。学習中のやりとりはとても和やかで、優しい雰囲気でした。
取材中に、学習者が、なかなか理解できない自分に対して焦りが増してくるような場面も一瞬ありましたが、教えている方が穏やかに丁寧に説明を繰り返し、ようやく理解できた時にはお互い嬉しそうに微笑みあっていました。(取材者も思わず「やった!」と心の中で歓喜しました。)
日本語がわからない外国人が日本に住んでいて困ることの多くは言葉なのですが、では言葉がわかればいいかというと実際にはそうではなくて、言葉だけではなく生活の中にもあれこれ困る事や悩ましいことがいっぱいあります。「萱野にほんご」のように、そういった困りごとなどを丁寧に聞いて解決に導いてくれる存在の大きさ、場所があることの大切さを改めて感じました。
「萱野にほんご」は金曜日の夜に開催されていますが、箕面市国際交流協会では、その他にも地域の外国人向けに日本語教室や居場所づくりを行われています。
関心のある方はこちらのホームページをチェックしてみてください。
(レポート:HM)