とどろみの森クラブ 取材レポート

 

大阪の北、箕面市の山間部にひっそりと佇む箕面森町。このまちを守るのは、「山と地域をつなげよう!」と里山を愛する「とどろみの森クラブ」の皆さんでした。 

 

とどろみの森クラブは、「山」を題材にしたイベントや小中学校との連携を通じて、地域の人々と山との交流の場を作り出しています。

 

(収穫体験会に向けて、作物を育てる)
(収穫体験会に向けて、作物を育てる)
(秋のさつまいも収穫の準備も順調)
(秋のさつまいも収穫の準備も順調)
(イベントで使用するお手製ピザ窯)
(イベントで使用するお手製ピザ窯)

 

とどろみの森クラブが活動する箕面森町は、歴史を辿ると、約20年前に「別荘から通勤」をコンセプトに開発が始まったエリア。つまりは、都市部で働く人々が移り住んだ、まだまだ新しいまちなのです。

 

箕面森町を一見してみると、「新しい住宅街の真横に山がある」といったところで、どこか普段では見慣れない光景が広がっているように感じられます。

 

さて、里山というと、私もそうであったように、何十年も昔から自然と共に生活を営んできた場所と思われるかもしれません。その点からすれば、箕面森町はまだまだ新しい里山ともいえるでしょう。

 

このような状況の中で、クラブの林さんは、一部の人間が携わるのではない

 

「まちの人が楽しめる山」

 

が自分たちの目指す「里山」だと言います。たとえ、普段は仕事のために、まちや山を離れていても、ふとした拍子に気軽に足を踏み入れられること、これが「まちの人が楽しめる山」である。

 

それゆえ、まちの人が山と共生をしていくのは、「山を使う」ということであり、クラブの皆さんは「使ってもらえる山」を整備しているのだそうです。山というと、どこか「お出かけする場所」というイメージが大きかった私にとっては、日常において山が近い生活を少し羨ましく感じるところでもあります。

 

とはいっても、手つかずの自然を目指すだけでは、人間は山と共生することはできない。例えば、木の間伐を行わなければ、土砂崩れの可能性は多いに高まります。山と人間が共生できるまちは、「山と人間が適切に交わる」まちづくりの下にこそ成立していくのかもしれないと、クラブの活動を通して考えることができました。 

 

(山の間伐を行うクラブのみなさん)
(山の間伐を行うクラブのみなさん)

 

また実際、昨今の田園回帰ブームも相まってか、箕面森町にも都会の喧騒を離れて、田舎の山でゆっくり暮らしたいという若い世代がだんだん増えてきているようです。その一方で、そのような理想の田舎も、人の手が加わることによってこそ、成立しているともいえるでしょう。

 

とどろみの森クラブは日々、「山」から「まち」を守っています。

 

とどろみの森クラブの詳しい情報は以下のホームページから!

http://t-moric.info/

  

この秋も森林散策にさつまいも掘り、冬にはクリスマスリース作りと楽しいイベント盛りだくさん!!クラブを共に運営してくれる会員も随時募集中(活動日:毎週水曜・土曜)とのことです!!

 

(レポート:唐﨑翔太)