生徒・先生皆が口をそろえて、こういいます。「塾っぽくない塾」。
ここの生徒と先生は固い「友情」で結ばれています。
渡塾で学ぶ子どもたちの多くは、ひとり親家庭の子どもたち。経済的に苦しむ場面も多く、教育という点においてもそれは例外ではありません。
そのように経済的事情から進学を諦めたり、満足な教育が受けられない状況が残念ながら我々の社会には存在しています。しかしこれはスタッフの小倉さんからすれば、社会がもたらした子どもに対する「差別」。
ひとり親だから、という理由でやりたいことを諦めてしまう子どもたちを支援するためにあっとすくーるは始まりました。
この塾で大切なのは、「子ども自身が決める」ということ。進路指導にしても、親や友人との関係にせよ、子どもたちには子どもたちなりの考えがあり、それが行動に表れてくる。だから、「子どもたちのどのような行動にも理由があるのだ」と、小倉さんは言います。
塾では授業だけでなく、生徒と先生が世間話や趣味やゲームなど何気ない雑談をしている場面が沢山。時には授業よりもそれらを優先することも。子どもたちの行動の理由にじっくりと耳を傾け、学習面だけではない生活面、精神面も含めた総合的なサポートを心掛けておられるようです。
また、地域のお祭りにも塾として参加するなど、実際の社会との交流体験を通した新しい学びの場も子どもたちには用意されています。それが結果的に子どもたちの自主性を育んでいくのでしょう。「塾っぽくない塾」の源は、このあたりにありそうです。
そのような渡塾に集う、生徒たちや先生たちにとって、渡塾はどのような場所なのか。
インタビューから見えてきたのは、この塾は、皆が等身大で向かい合える場所だということ。生徒からすれば、先生たちは先生でありがながら、友達のような気軽さ、そして兄弟姉妹のような親しさで接してくれる存在。先生にとっても、生徒たちは生徒でありながら生徒という枠を飛び越えていく存在だといいます。
生徒と先生が互いに刺激し合って成長していく。それがこの塾が目指す、子どもたちに寄り添って「子ども・先生が一緒に進むためのコミュニケーション」を生み出す。
また「塾という場所、ここがあることが大切」と考える先生方の元には、卒塾生や退塾生が時々、何気ない会話を求めてやってくることも。それはきっと巣立った雛が、「ここ」においてはまた成鳥から雛に戻ってもいい、そのような場所を求めて里帰りをしているということなのかもしれません。
ここで育まれた堅い「友情」は、いつまでも解けることはないようです。
このような面白さ満載、独特さ満載の渡塾、そしてあっとすくーるの詳しい情報は以下のホームページから!!
(レポート:唐﨑翔太)