フェアトレードショップ&カフェ 「エスペーロ能勢」 取材レポート

 

皆さん、フェアトレードって知っていますか?

 

(▲ フェアトレード認証マーク)

 

 フェアトレードとはアジア、アフリカ、中南米などの発展途上国の原料や商品を安値で買い叩くのではなく、適正な価格で購入することにより立場の弱い生産者の自立を目指す貿易の仕組みです。

 私たちがよく目にするフェアトレード商品といえばチョコレートやコーヒーなどがあります。上の写真にあるようにフェアトレード商品と一目でわかる認証マークがついているものもあります。ただ、フェアトレード商品はスーパーなどでも売っていますが品数が少なく、また、専門の実店舗も少ないのが現状です。

 そこで今回はそのフェアトレード商品を販売しているフェアトレードショップ&カフェ「エスペーロ能勢」を取材してきました。場所は能勢電鉄妙見口駅から車で約15 分のところにあります。以前は箕面市にお店がありましたが、狭かったため移転。古民家を改装し、ショップ&カフェとして生まれ変わりました。

 

 お店はご夫婦で運営されており、オーナーのご主人様が庭などの外の手入れ、ショップ&カフェの運営は奥様がメインでされているそうです。店内には所狭しとたくさんのフェトレード商品が陳列されています。

 

 また、定期的にイベントも開催されています。取材当日はフルートコンサートが開催されました。実はオーナーさんの趣味がフルート演奏で、今回のフルート奏者は先生とその後輩の方でした。クラシックや映画の名曲、NHK ドラマのテーマなど約1 時間、至福のひとときを堪能いたしました。

 

 コンサートが終わり、コーヒー(もちろんフェアトレードです)を飲みながらお話を伺いました。

 お店を始めたのは奥様が探し求めていたパレスチナオリーブがフェアトレード商品であることを知ったことがきっかけだそうです。日本の現状については、名古屋市がフェアトレードタウンに認定されるなど認知度は徐々に向上しつつあるとのこと。しかし諸外国に比べるとフェアトレードの認知度は低く、消費が非常に少ないそうです。また、フェアトレードのイベントに出店すると外国人にはよく売れるそうですが、日本人にはまず「フェアトレードとは何か」から説明しなければならず、値段が高いと敬遠される傾向があるそうです。フェアトレードの認知度、購入量が低いということは、日本はまだまだ伸びしろがあるということです。エスペーロ能勢をはじめ、フェアトレードに関わるお店、団体のさらなる奮闘に期待です。

 

 今回の取材を終えてフェアトレードを知り、厳しい環境下で誰が生産して消費者の手に商品が届いているのか、あまりに無知であったことに気づきました。安い商品が大量に生産、販売される一方で、買い叩かれ低賃金で生活に苦しむ人々がいます。果たして商品が安いからと手放しで喜んでいいのか。今まで安い商品を買って喜んでいた自分が恥ずかしくなりました。

 フェアトレードは国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)とも密接に関連していて、買物を通しての国際協力です。まずはフェアトレードを知る、商品を買ってみることから始めてはいかがでしょうか。

 フェアトレードに興味をもたれた方は、フェアトレードショップ&カフェ「エスペーロ能勢」のHP を是非ご覧ください。

 

■フェアトレードショップ&カフェ 「エスペーロ能勢」

http://www.espero-osaka.com/

 

(レポート:ST)